マンションの購入・維持費を徹底解説！毎月・年間でかかる費用は？

マンション購入は、人生における大きな買い物。憧れのマイホームを手に入れるには、物件価格だけでなく、購入後にかかる維持費まで見据えた資金計画が重要です。

この記事では、マンション購入時にかかる費用と、購入後の維持費について、具体的な例を交えながら詳しく解説していきます。

マンション購入時にかかる費用

マンション購入時には、物件価格以外にも様々な費用が発生します。

頭金についてのとらえ方

「頭金は多ければ多いほど良い」と思っていませんか？確かに、頭金が多いほど住宅ローンの借入額が減り、毎月の返済額や利息負担を軽減できます。

しかし、頭金を貯めるために購入時期を遅らせると、住宅ローン金利が上昇したり、希望する物件が売れてしまうリスクも。 例えば、3,000万円のマンション購入の場合、頭金10%と20%では、毎月の返済額は約1万円、総返済額は約300万円もの差が出ます。

頭金	借入額	毎月の返済額（35年ローン、金利1%）	総返済額
10%（300万円）	2,700万円	約79,000円	約3,320万円
20%（600万円）	2,400万円	約69,000円	約2,990万円

このように、頭金が多い方が、月々の返済額を抑えられ、総返済額も少なく済むことが分かります。

しかし、頭金を貯めるために購入を先延ばしにすると、金利上昇や物件価格上昇のリスクがあります。 また、年齢を重ねるごとに住宅ローンの審査が厳しくなる可能性もあります。

ライフプランや資金計画に合わせて、無理のない頭金設定をしましょう。

年収別の住宅ローン返済額

住宅ローンの返済額は、年収や金利、返済期間によって大きく変わります。

一般的には、年収の35%以内が無理のない返済額の目安と言われています。例えば、年収500万円の方であれば、年間175万円、月々約14.6万円が返済の目安となります。

年収	年間返済額の目安	月々返済額の目安
400万円	140万円	約11.7万円
500万円	175万円	約14.6万円
600万円	210万円	約17.5万円

金融機関のウェブサイトでシミュレーションできるので、事前に確認しておきましょう。

マンション購入時の初期費用

マンション購入時には、頭金以外にも以下の初期費用が必要です。

• 仲介手数料（物件価格の3%+6万円が上限）：不動産会社に支払う手数料です。
• 印紙税（売買契約書に貼付）：売買契約書に貼付する印紙の金額です。
• 登録免許税（所有権移転登記の際に必要）：所有権移転登記の際に法務局に支払う税金です。
• ローン保証料（住宅ローン利用時に必要）：住宅ローンの返済が滞った場合に備え、保証会社に支払う費用です。
• 火災保険料（建物・家財を火災から守るための保険）：火災や風災などから建物や家財を守るための保険です。
• 不動産取得税（物件取得時にかかる税金）：不動産を取得した際に都道府県に支払う税金です。

これらの費用は、物件価格やローン借入額によって異なりますが、物件価格の3%～10%程度と言われています。 例えば、3,000万円のマンションを購入する場合、初期費用は90万円～300万円程度かかることになります。

マンションの維持費：内訳と相場

マンションを購入したら、毎月、そして毎年かかる維持費があります。

管理費・修繕積立金

マンションの共用部分の維持管理に必要不可欠な費用です。

• 管理費：共用部分の清掃、電気代、エレベーターの保守点検、管理人さんの人件費などに充当されます。
• 修繕積立金：将来の大規模修繕（外壁塗装、屋上防水など）に備えて積み立てる費用です。

駐車場、駐輪場代

マンションに駐車場や駐輪場がある場合、利用料がかかります。料金は、マンションの立地や規模によって異なります。

火災保険料、地震保険料

火災や地震などの災害に備えて加入する保険です。火災保険は建物と家財を対象に、地震保険は建物のみを対象に加入するのが一般的です。

固定資産税、都市計画税

マンションを所有していることに対して毎年かかる税金です。固定資産税は、毎年1月1日時点の所有者にかかります。

その他（トランクルーム、専用庭など）

トランクルームや専用庭など、共用施設を利用する場合、別途使用料が発生することがあります。

マンションの管理費の平均は？

国土交通省の調査によると、マンションの管理費の平均は約217円/㎡です。例えば、70㎡のマンションであれば、月額約15,190円となります。

地域・築年数による管理費・修繕積立金の違い

管理費や修繕積立金は、マンションの規模や築年数、地域、管理体制などによって異なります。

一般的に、築年数が経過しているマンションほど、修繕積立金が高くなる傾向があります。また、都心部のマンションは、地方のマンションに比べて管理費・修繕積立金ともに高くなる傾向があります。

年間にかかるマンションの維持費の相場

マンションの維持費は、上記の項目を合計すると、年間で40万円～100万円程度かかることが多いです。

マンション購入後にかかる維持費をシミュレーション

マンション購入サイトや不動産会社のサイトでは、維持費シミュレーションを提供している場合があります。具体的な物件を想定してシミュレーションすることで、より現実的な維持費を把握できます。

マンション購入は、人生における大きな決断です。初期費用だけでなく、維持費もしっかりと把握し、無理のない資金計画を立てましょう。

マンションの維持費：注意点

マンションの維持費は、毎月必ず発生する費用です。快適なマンションライフを送るためにも、事前に注意点を知っておくことが大切です。

新築マンションではまとまった出費があることも

新築マンションの場合、購入時にまとまった費用が発生することがあります。例えば、以下のような費用です。

• 修繕積立基金: マンションの大規模修繕に備えて、初期に一括で支払う費用です。数百万円単位になることもあります。
• 管理準備金: マンションの管理組合の設立や運営に必要な初期費用です。数十万円単位になることもあります。
• インテリアオプション: マンションの内装をカスタマイズするための費用です。選択するオプション内容によって費用は大きく異なります。

これらの費用は、数十万円から数百万円になることもあります。新築マンションを購入する際は、これらの費用も考慮した資金計画を立てましょう。

修繕積立金は増える？マンション管理のチェックポイント

修繕積立金は、マンションの築年数や修繕計画によって、将来的に値上がりすることがあります。

マンション購入を検討する際は、以下の点を確認しましょう。

• 長期修繕計画: 長期修繕計画は、将来の大規模修繕の時期や内容、費用などが記載された計画書です。修繕積立金の値上がりの可能性や、大規模修繕の時期と内容をしっかり確認しましょう。
• 管理組合の運営状況: 管理組合が適切に運営されているか、修繕積立金の積立状況や使途は適切かなどを確認しましょう。過去の議事録などを参考にすると良いでしょう。管理組合の運営が適切でないと、修繕積立金が不足したり、無駄な費用が発生したりする可能性があります。

老後にもかかるマンションの維持費。負担にならないようにするには？

マンションの維持費は、住宅ローンを完済した後も、ずっと払い続ける必要があります。老後の生活費が減る中で、マンションの維持費が負担にならないよう、以下の点に注意しましょう。

• 将来の収入と支出を予測: 年金収入や生活費などを考慮し、老後にかかる生活費をシミュレーションしてみましょう。
• 修繕積立金の値上がり: 長期修繕計画を確認し、将来的な修繕積立金の値上がり額を把握しておきましょう。
• 生活スタイルの変化: 将来、ライフスタイルが変化した場合（例えば、施設への入居など）に、マンションを売却したり賃貸に出したりする可能性も検討しておきましょう。

維持費が高すぎて払えない…どうなる？どうすればいい？

もしマンションの維持費が支払えなくなってしまった場合は、以下のような対応を検討しましょう。

• 管理組合に相談: 支払いが困難な状況を説明し、分割払いや減額などの相談をしてみましょう。
• 支出の見直し: 生活費を見直し、不要な支出を減らしましょう。
• 売却・賃貸: マンションを売却したり、賃貸に出したりすることも検討しましょう。

マンション購入のタイミング

マンション購入は、人生における大きな決断です。最適なタイミングで購入するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか？

今はマンションの買い時？

マンションの買い時は、市場状況や金利動向、個人のライフプランなどによって異なります。

• 市場状況: 不動産市場は常に変動しています。価格動向や供給状況などを確認しましょう。
• 金利動向: 住宅ローンの金利は、景気や金融政策によって変動します。
• ライフプラン: 結婚、出産、転職など、ライフステージの変化に合わせて購入を検討しましょう。

マンションはみんなどんなタイミングで買っているの？

マンション購入のタイミングは人それぞれですが、ライフイベントをきっかけに購入する人が多いようです。

• 結婚: 結婚を機に、二人で暮らすためのマンションを購入する。
• 出産: 子供が生まれる前に、より広いマンションに引っ越す。
• 子供の独立: 子供が独立し、夫婦二人で暮らすのにちょうど良い広さのマンションに買い替える。

市場状況やライフステージを考えて購入を検討しよう

マンションの購入は、市場状況や金利動向だけでなく、自身のライフプランも考慮することが重要です。

例えば、結婚や出産を控えている場合は、家族構成の変化に対応できる間取りや広さのマンションを選ぶ必要があります。

将来のライフプランをしっかりと見据え、最適なタイミングで購入を検討しましょう。

まとめ

マンションの購入・維持費について解説しました。

マンション購入は、初期費用だけでなく、維持費も考慮することが大切です。

この記事を参考に、マンション購入を検討する際の参考にしていただければ幸いです。